身体を温める冷え性改善に最適な食材といえば【生姜】
生姜は世界中で使われている薬効成分の高い食材の1つです。
特に生姜の効能の1つである、体を温める効果はピカイチ。
テレビや雑誌などでも生姜の効能として冷え性改善に効果的なことはよく取り上げられていますよね。
でもそんな温め効果の高い生姜、実は使い方の違いで体を冷やす作用もあることをご存知ですか?
同じ生姜でも、実は生の生姜と乾燥生姜では成分、効能、効果がまったく異なる別ものなのです。
せっかく生姜を使うのであればそれぞれの効能を知った上で自分の目的に合わせて使うことをおすすめします。
目次
ちょっと待ったー!冷え性改善のための生姜の使い方、間違っていない?
生姜は簡単に手に入る身近な温活食材です。
どこの家庭にも冷蔵庫の片隅に必ずある生姜はそんな存在だと思います。
効能の1つとして冷え性改善に最適な食材だということはよく知られている生姜。
冷奴や湯豆腐、鰹のタタキなど、薬味には必ずあがる代表選手です。
中華料理などの炒めものにも風味付けとして手軽に使えるので普段の食生活にも取り入れている人は多いですよね。
日本だけでなく、インド、韓国、中国、アメリカ、イギリスなどなど…。
世界各国で生姜は様々な形で使われています。
ところで皆さんは普段、どのように生姜をお使いですか?
もちろんどの使い方も生姜の効能を取り入れることはできます。
でもちょっと待って!
冷え性を改善する目的として生姜を使うならこの使い方だと効果が半減!
まずは生の生姜と乾燥生姜の違いからみてみましょう。
生の生姜はどんな時に使うのがベスト?その効能、効果は?
まず、生の生姜には生姜の辛味成分の一つであるジンゲロールが多く含まれています。
ジンゲロールは体内の熱を手足など体の末端部分に送り体の表面を温める働きがあります。
そして発汗させ、熱を発散させる作用があります。
ですから生の生姜を食べるとすぐに手足がポカポカと温まったり、汗をかいたりするのはこのジンゲロールの働きによるもの。
風邪などの初期症状には生姜のこの効能が有効だと言われていますね。
だから生の生姜を食べると手足がぽかぽかと温まるのは生の生姜に含まれるジンゲロールの効能なんです。
確かにいっときの間手足はポカポカと温まりますが、体の芯は冷めているので、実は生の生姜を食べる前の体温よりも食べた後の体温のが下がっているのです。
これはジンゲロールの体の余分な熱を取り除く効能によるものです。
風邪の時の熱を取り除く時には有効な生姜の使い方です。
乾燥生姜の効能、効果
乾燥した生姜は胃を内側から温め、体を芯からあたためるという効能があります。
乾燥生姜には生の生姜と違いショウガオールという成分が多く含まれています。
実は生姜は100℃以上の加熱、そして乾燥させることにより含まれる成分が変化し、それによって効能も変わるという特徴を持っているのです。
ですから加熱、乾燥によって生の生姜に含まれていたジンゲロールがショウガオールに変化しますから、生姜をとったときの効能も変わるのです。
乾燥生姜に多く含まれるショウガオールは辛味成分の一つでその効能は血管を広げ血流を促すとされています。
漢方薬では乾燥生姜のことを【乾姜・かんきょう】と言い、その効能から多くの漢方薬に使われています。
とくに漢方薬の人参湯にはこの乾姜が多く含まれています。
簡単にいってしまえば、生のしょうが【生姜】は体の表面を温める効能をもち、乾燥しょうが【乾姜】は体の内側を温める効能をもつといった違いがあるのです。
乾燥生姜は簡単には作れます!気になる乾燥生姜の作り方
ではさっそく、乾燥生姜、ウルトラ生姜を作ってみましょう。
使う生姜はごく一般的な生姜で十分です。
生姜の薬効成分は皮の近くに多く含まれているのでその効能をたっぷり取り入れるために、皮を厚くむかずになるべく皮付きのまま使うのがポイント!
体を温める効能をもつショウガオールも生姜の皮の近くに多く含まれています。
使う時にはよく洗って泥やほこりを取り除きましょう。
生姜を乾燥させる時には丸のままではなく、よく乾くように薄くスライスします。
なるべく薄くスライスしますのでスライサーなどを使うと便利です。
スライスの仕方はなるべく生姜の繊維に対して直角に切ると食べた時の口当たりも良くなります。
次に薄くスライスした生姜をなるべく重ならないように盆ザルなどに並べます。
干し方は天日・室内干しか、電子レンジ、冷蔵庫、オーブンの4つの方法があります。
私のおすすめは天日、室内干し、オーブンでの乾燥です。
天日なら1日~2日、室内なら3~5日、オーブンなら100℃で一時間、さらに室内で追加干しすれば出来上がりです。
生姜の厚さや大きさにはムラがでますので乾き方にも時間差があります。
干した生姜がカラカラになるまで乾かしてください。
ここでしっかり乾燥させることでショーガオールをしっかり含んだ乾燥生姜になります。
また、しっかり均一に乾燥させないとカビなどの原因にもなります。
わたしは普段はおもに室内で乾燥生姜を作っています。
乾燥生姜を作る時にはなるべく雨の日などは避けて晴れ間が続くような時に作るようにしてください。
特に秋から冬にかけての乾燥している空気は生姜をしっかりと乾燥させてくれます。
出来上がった乾燥生姜はビンなどに入れておけば日持ちがしますので作る時にはまとめて大量に作っておくと良いと思います。
室内の日の当たる場所を選び、盆皿などにスライスした生姜を広げておけば、気づいたときにはすっかりカラカラな状態になっています。
オーブンでの乾燥は、天板にオーブンシートを敷いたうえにスライスした生姜を並べ100℃でおよそ1時間ほど乾燥させます。
乾燥が足りないようであればさらにそのまま室内干しをしてください。
オーブンによる乾燥方法だと一度にたくさん乾燥させることが出来るので、より短い時間で乾燥生姜を作ることができます。
また、意外とおすすめなのが車で乾燥生姜を作る方法。
陽のあたる場所に車を駐車させ、ダッシュボードの上に盆ざるにのせたスライス生姜をのせて乾燥させる方法です。
この方法なら天気のよい日ならあっという間に生姜はカラカラになります。
冷蔵庫で乾燥生姜を作ることは場所をとるし、蒸すなどしてあらかじめ100℃以上の加熱をしなければいけないので手間が増えるので私的にはあまりおすすめはしません。
また、電子レンジでの乾燥生姜を作る方法も電磁波の影響などを考えるとお勧めできないです。
乾燥生姜の効能で冷え性な私にサヨウナラ!乾燥生姜を使ってみよう
早速出来上がった乾燥生姜を使ってみましょう。
乾燥生姜はそのままの形で瓶に詰めても構いませんが、粉末にすればとても使いやすくておすすめです。
粉末にするのは少し面倒くさいかもしれません。
でも乾燥生姜を粉末にすることで、よりたくさんの乾燥生姜の成分を取り入れやすくなります。
また使いやすさも一段とアップするのでおすすめですよ。
何事も続けることが大切ですからね。
粉末にするにはフードプロセッサーやミルサー、ミキサーなどを使えばOKです。
出来上がった乾燥生姜は湿気を防ぐためにも瓶などに入れ湿気の少ないところに保存してください。
私の経験では乾燥生姜はかなり日持ちがします。
1年前に作った乾燥生姜の粉末でも全く問題なく使えました。
乾燥した生姜の主な使い方は、お茶に入れる、スープに入れる、粉末にしたものをそのままお水もしくはお湯に溶いてそのまま飲むなど。
ジャムに入れる、炒め物に入れる、出来上がった炒め物にふりかける、煮物に入れる、お味噌汁に入れる、漬物にふりかける、パウンドケーキを焼くときに入れる、パンケーキを焼く時に入れるなど、とにかく使い方は色々。
いつものしょうが焼きに乾燥生姜を使うのも良いかと思います。
粉末にしておけばあらゆる料理などに手軽にひとふり出来るので使い方は広がります。
乾燥生姜の効能、いかがでしたか?
乾燥生姜を普段の生活に取り入れて冷え性とは無縁の生活をしてくましょう