面白いものを見付けました。
獅子柚子、鬼柚子。
何!このバカでかさ!
写真でパッと見ただけだとイマイチその大きさわからないですよね。
写真向かって左にある小さなみかんのような果実が私たちになじみ深い普通の柚子です。
で、その向かって右に並んでいるのが、
『獅子柚子』『鬼柚子』と呼ばれる果実。
ちょっと~、やたらと大きくないですか?
直売所の棚に並んでいたりするとその存在感はもう断トツ。
獅子柚子、鬼柚子の特徴はなんといってもこの度肝を抜かれる大きさ。
みんな、獅子柚子を見るたびに「何これぇーーー!」と騒いでいましたよ。
普通の柚子と比べてみればその差は歴然ですよね。
初めて見たとき私も思わず「うわっ!」と声をあげてしまいました。
で、この獅子柚子、どうやって食べるのぉ?そんな素朴な疑問がフツフツと湧いてきませんか?
もちろん、美味しくいただくこと出来るんです。
そこで今回は獅子柚子の説明と効果、効能、そして美味しい食べ方のご紹介です。
なお、ピールのレシピと作り方だけを見たいかたは1~3をとばして、「4.獅子柚子のピールの作り方」をご覧くださいね。
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目次
獅子柚子は柚子といえども柚子であらず
この獅子柚子(鬼柚子)、名前に柚子とついていますが実は柚子の仲間ではなくミカン科ミカン属ブンダン類の亜種で、なんとブンタンの仲間だそうです。
もともとは中国が原産で奈良時代に日本へと伝わってきたのだとか。
それゆえ柚子のような強い香りはまったくしません。
ほんのりとさわやかな柑橘類の香りがします。
この獅子柚子、スーパーなどではまず見かけたことありませんよね。
それもそのはず。この獅子柚子生のままだとあまり美味しくないのですよ。
だから食用というよりは主に観賞用として使われています。
作っている農家さんも少なくて主な栽培地域は関東より西の地域がメイン。そのため流通量もとても少ないのだとか。
え~、な~んだ、観賞用だから食べることは出来ないのかぁ…。
ガッカリ。
いえいえ諦めることはありません。
実は、獅子柚子はこうみえても栄養が豊富で調理の仕方では超美味になる優秀食材なのですよ。
ではそんな獅子柚子の効能、効果をご説明していきます。
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獅子柚子は栄養豊富なスーパーフルーツ?
さて、ではまず獅子柚子の栄養価を見る前にどれぐらいの重さがあるか量ってみましょう。
こんなバカでかい柚子のオモサガどれだけあるのかか少々気になりますよね。
で、計ってみたらなんと!
約850グラムもありました!
中はいったいどんな風になっているのか切ってみると、
ジャジャーン!
果肉少なっ!
中の果肉部分は小さくてワタの部分が大半をしめているんですね。
なーんだ、果肉の部分が少ないんじゃ食べても美味しくないね。
いえいえそれがあなどるなかれ。
この獅子柚子のワタの部分には、ヘスペリジンという成分がたくさんが含まれています。
ヘスペリジンは女性にとっては特に嬉しい、美肌、美容、健康維持になくてはならない成分なのですよ!
果肉の部分にも多少のヘスペリジンは含まれていますが、その量はワタの部分に比べたら微々たるもの。
ワタと果肉のヘスペリジン含有量を比較してみると、果肉の約300倍ものヘスペリジンが含まれていることがわかっています。
このヘスペリジンは抗酸化作用を持つポリフェノールの一種です。
ヘスペリジンのもつ効果、効能は、
- 抗酸化作用
- 抗アレルギー
- コレステロールの抑制
- 毛細血管の保護
など
フラバノン類の中でも、多くの生理作用を持つポリフェノールの一種なんです。
効能効果はまだまだあって、ヘスペリジンが持つビタミンCへの安定化作用により壊れやすいビタミンCが活性化するんですね。
これにより活性酸素を撃退し血流を改善し血圧の上昇も防いでくれるんです。
ヘスペリジンは他にも果皮の部分にも含まれているので果皮、ワタともに余すことなく食べるのが理想的なんですよ。
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獅子柚子を食べるならこの食べ方が一番!
果皮もワタも果肉もぜーんぶ美味しく食べたい。
それならばピールにすることがおすすめ。
ピールとは、柑橘類の皮を柔らかく煮てお砂糖でにつめたものです。
ピールは、それだけで食べても美味しいですし、補則きってチョコレートがけにしたり、細かく切ってパウンドケーキパンに入れても美味しいです。
細かく切ったものをグラノーラやヨーグルトに入れたり、細かく切ったものをサラダのドレッシングに入れても美味しいです。
ピールというと一般的には、いよかんやレモン、オレンジなどで作ったものが有名ですが、獅子柚子でも美味しくピールが作れるのです。
では、早速、鬼柚子・獅子柚子でピールを作ってみましょう。
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獅子柚子のピールの作り方
獅子柚子のピールを作っていきます!
出来上がりまでに3日かけて作ります。
まずは大きな鬼柚子、獅子柚子の皮をよく洗い、縦に4つ割りにします。
果肉の部分は取り除いて果皮とワタの部分のみにしてください。
果肉の部分を取り除くとこんな感じです。
ワタの部分にかなり厚みがあるのがおわかりですか?
この部分にはヘスベリジンがたくさん含まれていますからもちろん取らずに残します。
4等分したものを今度は横半分に切ります。
こんな感じです。
切ったものは、かなり苦味があるので苦味を適度に抜くために、下ゆでをしていきます。
苦味の成分こそヘスペリジンそのものなのですが、さすがにこのままでは苦すぎて食べられません。
下ゆではたっぷりのお湯に入れ3回ほど湯でこぼします。
皮に竹串を刺してみて、竹串がすっと通るようでしたら下ごしらえOK。
皮とワタの部分が透き通ってきました。
いよいよここからお砂糖で煮含めていきます。
まずは、下ゆでをしたものに、ひたひたの水を加えお砂糖を3回に分け3日かけて煮ていきます。
レシピはこちらです。
獅子柚子のピール
- 獅子柚子 一個(約800グラム)
- 水 300ml
- お砂糖 600グラム
お砂糖は白いお砂糖でももちろん良いのですが、美容や健康を考えるならミネラル分豊富なお砂糖を選ぶとベストです。
ただ、白砂糖で煮たときと比べて仕上がりの色は悪くなりますのでご注意くださいね。
色が悪くても味は美味しいです。
何というか、白砂糖は尖った甘味ですが、ミネラル豊富な和三盆糖などはまろやかな甘味です。
材料は【富澤商店】が様々な物を扱ってとても便利なのでよく利用しています。
ネット注文なら自宅で注文できて配送もしてもらえます。
送料も安いのでお砂糖や粉物類などの重いものなどに便利。
また、ピールのチョコレートがけなどを作るときには、質の高いチョコレートが安価で手に入るのでおすすめです。
ちなみに今回はパルシステムの花見糖 を使いました。
下ゆでした果皮にお砂糖の3分の1の量とヒタヒタのお水(約300cc)を加え火にかけます。
煮たったら弱火にし15分から20分煮ていきます。
煮るときのポイントが2つあります。
まず1つ目は煮汁が全体に回るよう紙蓋を乗せることです。
紙蓋をすることでお鍋の中で対流が起き、煮汁がまんべんなくまわるため、ピールの仕上がりが均一になります。
2つ目のポイントはお砂糖を1度にたくさん加えないこと。
お砂糖は決して1度に全部を入れてはいけません。
全部入れてしまうと皮が固くなりお砂糖が果皮の中まで入っていかず固い仕上がりなります。
少しずつお砂糖を加えて煮ることで、歯応えのちょうど良い透明感のある仕上がりになります。
1日目はここで終了。
鍋の中でそのまま冷ましていきます。
2日目、
全日煮た果皮に残りのお砂糖の2分の1を加え煮立ったら弱火にし15分から20分煮ていきます。
煮あがったら火を止めお鍋の中で冷ましていきます。
この時点でシロップが少し皮に浸透しさらに透明感が出てきました。
3日目、こんどはいったん、シロップから果皮を取りだし、シロップのみを半量になるまで煮詰めます。
煮詰めたところに先程引き上げたの果皮をお鍋へ戻し入れ軽く煮ます。
煮たら火を止めそのままお鍋の中で一晩、じっくりと果皮にシロップを浸透させていきます。
次の日、再度このまま軽く煮詰め、果皮を取りだし、110℃のオーブンで約1~2時間乾燥させます。
あとは好みの硬さになるまで室内で乾燥させて出来上がりです。
保存方法ですがカビやすいので冷蔵庫で保存してください。
おおよそ1ヶ月ぐらいは大丈夫です。
それ以上長く保存する場合には小分けにしてジップロックなどに入れ冷凍庫で保存してください。
その場合はおおよそ3ヶ月ぐらいはもちます。
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獅子柚子を通販で買うには
獅子柚子はスーパーなどにはまず売っていません。
それは栽培農家が少ないのと、観賞用にするのがメインだからです。
だからもともとの流通量が少ないのですよ。
なので獅子柚子を買うなら通販サイトがおすすめです。
今のところ、Amazonや楽天では獅子柚子の果実は取り扱いがありません。
ヤフーショッピングに獅子柚子の果実を販売している農家さんが数件ありました。
気になる方はチェックしてみてください。
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今回のまとめ
獅子柚子は主に飾って楽しむものだと言われていますが糖分を加え煮て食べるととても美味しい素材です。
果肉は少なくワタの部分が多いですが、ワタにはヘスペリジンというポリフェノールがたっぷり含まれています。
ヘスペリジンは美容、健康に良い効果がたくさんあります。
食べ方としてはピールがとくにおすすめで、3日かけてじっくり煮ていくと美味しく仕上がりますよ。